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ドローン大辞典

飛行マニュアル|用語解説|ドローン大辞典

概要

飛行マニュアルとは、ドローンの運航者が安全な飛行を実施するために必要な運航手順、点検方法、体制、緊急時対応を体系的にまとめた文書である。
飛行禁止空域での飛行や特定の方法による飛行(特定飛行)を行う際には、許可・承認の審査において重要な資料となり、運航者は飛行方法や飛行場所に応じて生じるリスクを把握したうえで、安全確保措置を明確に定める必要がある。


飛行マニュアルの目的

飛行マニュアルは、運航者が機体の機能・性能を正しく理解し、飛行に伴うリスクを十分に検証したうえで必要な安全措置を講じるための基礎資料として作成される。特に特定飛行の許可・承認申請では、安全確保の体制を示す文書として提出が求められ、運航の信頼性と適切性を判断する根拠となる。

飛行マニュアルの目的は次のとおりである。


飛行マニュアルに記載すべき内容

飛行マニュアルは、運航者が遵守すべき行動指針と安全確保体制を文書化したものであり、主として次の三つの要素で構成される。

1. 点検・整備に関する事項

  • 機体の点検方法

  • 整備の実施手順

  • 点検・整備記録の作成方法

特定飛行では、「無人航空機の飛行日誌の取扱要領」に基づき、点検・整備記録を作成・管理することが求められる。

2. 操縦者の訓練および遵守事項

操縦者の技能維持と運航ルールの遵守を定めるもので、次の内容が含まれる。

  • 訓練内容(基本操作、特別飛行の訓練など)

  • 飛行日誌による飛行記録の作成

  • 遵守すべき運航ルール

遵守事項には、第三者の上空で飛行しないこと、気象・機体状況を飛行前に確認すること、緊急時の中止判断、有人航空機との接近回避、飛行計画通報機能の利用、アルコール・薬物の禁止、不必要な低空飛行を避けること、事故・重大インシデントの速やかな報告などが含まれる。

3. 安全確保体制

特定飛行を行う際は、リスク管理を前提とした体制を明確に定める必要がある。


カテゴリーⅢ飛行と飛行マニュアル

カテゴリーⅢ飛行では、立入管理措置を講じない第三者上空の飛行を伴うため、運航者には厳格な安全基準が求められる。

  • 許可・承認申請では、リスク評価の結果を添付する必要がある。

  • 地上リスク・空中リスクなどの評価内容を踏まえ、必要な安全措置をマニュアルに反映させる。

  • 求められる安全性と保証のレベル(SAIL)に応じ、必要なロバスト性を確保する技術的・手順的対策を記載する。

  • 緊急時対応とは別に、被害拡大防止のための計画(緊急時対応計画)を設定し、関連する手順を明確にする。


レベル3.5飛行におけるマニュアルの扱い

レベル3.5飛行(カテゴリⅡに相当)は、無人地帯での目視外飛行を前提とし、一部の立入管理措置が緩和されている。

  • 申請では、レベル3.5飛行用航空局マニュアルを使用する必要がある。

  • 運航条件を事前に設定し、想定されるリスクを踏まえて、安全に飛行できる条件を資料として作成する。

  • これらの運航条件はマニュアルと整合している必要がある。


関連用語:飛行計画通報機能/許可・承認/DIPS2.0/飛行日誌/立入管理区画/補助者/カテゴリーⅡ/カテゴリーⅢ