ドローン大辞典
立入管理措置|用語解説|ドローン大辞典
概要
立入管理措置とは、ドローン(無人航空機)の飛行経路下において、第三者(飛行に直接関与しない者)の立入りを管理するために講じる安全確保措置を指す。
カテゴリーⅡ飛行など、特定飛行に該当する運航では法的に求められる要件であり、この措置を講じることで、ドローンの墜落や落下によって第三者の上空を飛行しない運航体制を構築する。
この措置の有無は、飛行のカテゴリー区分(Ⅱ・Ⅲ)を決定する重要な要素である。
目的と位置づけ
立入管理措置の目的は、ドローンの墜落や部品落下によって地上にいる第三者への重大な危害を防止することにある。
この措置を講じた上で飛行するカテゴリーⅡ飛行は、現行の航空法で許可・承認を受けることにより飛行可能なリスクレベル(レベル3以下)に相当する。
運航者は、飛行の安全を確保する義務を負い、この措置によって地上リスクを最小化し、一定の安全水準を維持する。
具体的な措置例
立入管理措置は、現行制度との連続性から、主に以下のいずれかが講じられていることが求められる。運航者は、運航規模や現場環境に応じて複数の方法を組み合わせて実施する。
区画の設定:第三者の立入りを制限する区画(立入管理区画)を設定し、その範囲を明示するために、塀やフェンス等の設置、または看板、コーン等による表示を行う。
周知:立看板等を設置するとともに、インターネットやポスター等により、問い合わせ先を明示した上で上空を無人航空機が飛行することを第三者に対して周知する。
追加措置:道路、鉄道、家屋など、第三者が存在する可能性を排除できない場所が含まれる場合には、追加の第三者の立入管理方法(例:補助者の配置による立ち入りがないタイミングの連絡、一時的な交通制限など)を講じる必要がある。
カテゴリー区分との関係
立入管理措置の実施有無は、特定飛行のリスク分類を決定する基準となる。
カテゴリー | 定義と立入管理措置 |
|---|---|
特定飛行に該当しない飛行。立入管理措置は不要。 | |
カテゴリーⅡ | |
立入管理措置を講じないで行う特定飛行、すなわち第三者上空での飛行。最もリスクが高く、厳格な手続き(第一種機体認証、一等操縦士、個別審査)が必要。 |
レベル3.5飛行による代替
2023年12月に新設されたレベル3.5飛行は、カテゴリーⅡ飛行(レベル3飛行)の従来の立入管理措置を代替することが可能となった。
デジタル技術の活用:機上カメラ等のデジタル技術を活用し、飛行経路下に歩行者等がいない無人地帯であることを確認する。
保険への加入:第三者賠償責任保険に加入していること。
これにより、移動中の車両、列車または船舶の上空を一時的に横断する飛行が可能となるが、歩行者等の第三者上空の飛行は認められない。
実務上の留意点
侵入時の対応:立入管理措置を講じた区域内に第三者が立ち入った場合、操縦者は直ちに飛行を中止し、負傷者の救護や警察・消防への通報などの危険防止措置を講じなければならない。
飛行マニュアル:運航者は、飛行マニュアルに立入管理措置の詳細な手順を明文化し、遵守する必要がある。飛行マニュアルには、第三者の立入りを管理する措置に関する事項を記載することが求められる。
関連用語:立入管理区画/第三者/カテゴリーⅡ飛行/カテゴリーⅢ飛行/特定飛行/レベル4飛行/レベル3.5飛行/補助者/地上リスク/安全性と保証のレベル(SAIL)