ドローン大辞典
補助者|用語解説|ドローン大辞典
補助者
補助者とは、無人航空機(ドローン)の飛行において安全確保を支援する人員のこと。操縦者が直接確認できない範囲や周囲の安全を常時監視し、必要に応じて操縦者に助言・警告を行う役割を担う。航空法上では、特定飛行を安全に実施するための運航管理体制の一員として位置づけられている。
法的な位置づけ
補助者は、無人航空機を安全に飛行させるための運航管理体制を構成するリモートクルーの一員である。航空法に基づく特定飛行(高リスクな飛行)を行う場合、運航者は安全を確保するために必要な人数の補助者を配置し、相互に安全確認を行う体制をとることが基本的な要件として求められる。
特に夜間飛行や目視外飛行、物件のつり下げ・曳航、多数の者の集合する催し上空での飛行といった高リスクな特定飛行を実施する場合、安全を確保するために補助者による監視や立入管理が義務付けられている。
補助者の主な任務
補助者は操縦者と連携し、主に次の任務を担う。
立入管理:第三者が飛行範囲に立ち入らないよう注意喚起を行う。
操縦者への助言・警告:不測の事態が発生した場合には速やかに声掛けし、安全確保のための助言を行う。
立入管理措置の代替
カテゴリーⅡ飛行(レベル3飛行を含む)においては、補助者の配置は立入管理措置の主要な手段であるが、他の措置により第三者の立入りを確実に制限できる場合は補助者の配置を代替することができる。
代替措置の例として、塀やフェンスなどの物理的障壁を設けること、または第三者の立入りを禁止する旨を示す看板・コーン等を飛行範囲に応じて設置する方法が挙げられる。これらにより立入管理区画を明確化し、安全確保を図ることが可能となる。
補助者なし飛行を可能とする特例
無人航空機の運航では、一定の条件を満たす場合に補助者を配置せずに飛行できる特例が存在する。
レベル3.5飛行(カテゴリーⅡ飛行)
2023年12月に新設されたレベル3.5飛行では、無人地帯(第三者が存在する可能性の低い区域)での目視外飛行において、従来必要とされていた補助者や看板等による立入管理措置が不要となった。
その代替として、機上カメラと地上モニターを用いて進行方向の直下および周辺に第三者がいないことを確認できることが条件とされる。
この特例を適用するには、操縦ライセンスの保有および第三者賠償責任保険への加入が必須である。補助者を配置しない目視外飛行(カテゴリーⅡ)
飛行経路に第三者が存在する可能性が低い場所(山地、海上、河川・湖沼、森林、農用地、ゴルフ場など)を設定する場合、補助者を配置しない目視外飛行が認められる。この場合、機体の機能(フェールセーフ、リモートID等)や操縦者の技能証明の有無など、追加の安全要件を満たす必要がある。物件のつり下げ・曳航、物件投下
物件のつり下げまたは曳航を行う場合、突風や電波障害など不測の事態を考慮し、第三者や周囲物件への影響を評価した上で必要に応じて補助者を増員することが求められる。
また、物件投下(農薬散布等)については、不用意な投下が生じない構造・機能を備えた機体であることなど、追加基準への適合が求められる。
関連用語:
航空法/特定飛行/カテゴリーⅡ/カテゴリーⅢ/立入管理区画/DIPS2.0/リスク評価/技能証明/レベル3.5飛行/飛行許可