ドローン大辞典
空域調整|用語解説|ドローン大辞典
概要
空域調整とは、ドローンが他の無人航空機・有人航空機・地上施設と安全に共存できるよう、飛行日時・経路・高度・運航手順などを事前またはリアルタイムで取り決めるプロセスを指します。安全確保と衝突リスクの低減のため、制度的にも運用的にも重要な要素となっています。
ドローン同士の調整
複数のドローンが同一または近接した空域を飛行する場合、運航者間での調整が必須となります。
飛行前には、他の運航者の飛行計画を確認し、日時・経路・高度の重複がある場合は相互に調整します。
飛行中に他のドローンを視認し、衝突のおそれがある場合には、一度着陸などの措置を講じた上で改めて調整を行います。
特定飛行を行う際には、事前にドローン情報基盤システム(DIPS)に飛行計画を通報することで、運航者同士がシステム上で調整できる仕組みが整えられています。
有人航空機との調整
空域を共有する有人航空機と安全な間隔を確保するために、無人航空機側が優先的に回避義務を負います。
飛行中に有人航空機を確認した場合、衝突のおそれがあると判断されれば地上に降下させるなどの行動が求められます。
事前の戦略的対策として、有人機に遭遇する可能性が低い時間帯・空域を選定するほか、緊急時の戦術的対策として、航空管制や関連システムによる間隔維持を図る手法が検討されています。
また、目視外飛行(カテゴリーⅡ・Ⅲなど)の場合は、周辺で運航する救急医療用ヘリコプター・警察・消防機関へ飛行予定を周知し、有人機の運航に影響を及ぼす際には飛行中止や計画変更などの措置を取る体制を構築します。
空港等周辺の空域を利用する際には、空港管理者や関係機関との調整結果を許可申請書に記載することが求められます。
地上施設管理者および住民との調整
地上の施設や住民に影響を与える可能性がある場合、施設管理者や地上関係者との事前調整が必要です。
学校・病院・観光施設など不特定多数が利用する施設上空を飛行する場合
高速道路・一般道路・鉄道の上空を飛行する場合
また、レベル3.5飛行では一時的な横断が容易化されているものの、安全対策が前提となっています。
ドローン航路を整備・管理する場合には、森林・河川・送電線・鉄道など地上関係者との最大落下範囲調整が必要であり、周囲の住民への説明と周知も調整の一部とされています。
関連用語:飛行計画/DIPS2.0/空域管理/戦略的対策/戦術的対策/カテゴリーⅡ/カテゴリーⅢ/空港等周辺の空域/運航管理