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ドローン大辞典

航空管制官|用語解説|ドローン大辞典

概要

航空管制官は、空域の管理を通じて航空交通全体の安全と秩序を維持する専門職であり、ドローンの飛行計画や空中リスク評価を行う上でも理解が不可欠な存在である。
特に空港等周辺の空域や管制圏はドローンの飛行が厳しく制限され、運航者は航空管制業務の影響を直接受ける。


航空管制官の業務区分

航空管制官の業務は、航空機の飛行段階に応じて次の三つに分類される。

  • 飛行場管制業務
    空港周辺で離着陸機の管制を担当し、滑走路や誘導路上の航空機や車両の動きを管理する。空港等周辺の空域でのドローン運航では、空港設置管理者との事前調整が必要となる。

  • 接近管制業務
    空港周辺空域における進入・出発経路を管理する。地表面から150m以上の上空は有人航空機の通行が多く、ドローンの飛行計画が接近管制の管理空域と重なる場合は関係機関との調整が求められる。

  • 航空路管制業務
    高高度の航空路を航行する航空機を管制する。通常ドローンは低高度で運用されるが、訓練空域や制限空域では航空路管制の情報が空中リスク評価に関連する。


ドローン運航と管制業務の関係

航空管制官は無人航空機の運航を直接管制する立場ではないが、空域管理の影響はドローン運航に大きく及ぶ。

  • 空港等周辺の空域や管制圏では、ドローンは許可なく飛行できない。

  • 管制区域に近い空域では、有人航空機との接近リスクが高く、空中リスククラスは高い水準に分類されやすい。

  • 訓練空域や軍用空域では航空交通の変動が大きく、飛行前に航空情報を確認する必要がある。

  • DIPSの飛行計画通報によって有人機との情報共有を行い、飛行中に航空機を確認した際は降下等の回避措置を講じることが求められる。


法制度とリスク評価における位置づけ

航空管制官は航空法に基づき国土交通省航空局に所属する国家資格者であり、ドローンの許可・承認手続やリスク評価に密接に関係する。

  • 許可・承認手続
    空港周辺や150m以上の上空などの特定飛行では、航空局が管制機関と調整を行い、その結果を申請書へ反映する必要がある。

  • 空中リスククラスへの影響
    管制区域や訓練空域は空中リスクが高く、ARCの判定に直接影響する。ARCの結果は安全性と保障のレベルであるSAILの決定に直結する。

  • 運航に必要な情報
    飛行前には航空情報を確認し、周辺空域の航空機運航状況を把握する必要がある。


ドローン運航者が理解すべき点

  • 管制圏や空港等周辺の空域が飛行禁止空域として設定されている理由を理解する。

  • NOTAMやAISなどの航空情報を確認し、管制施設の発表情報と整合性を保つ。

  • 空港周辺や高度150m以上の空域は高リスクとなるため、空中リスク評価を厳密に行う。

  • 自動操縦や自律飛行を行う場合、想定飛行空間と想定外飛行空間を適切に設定する。


関連用語:空域構造/空港等周辺の空域/管制圏/航空局(JCAB)/ARC/GRC/SAIL/戦略的対策/戦術的対策/飛行計画/DIPS2.0/航空法