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ドローン大辞典

運航要件|用語解説|ドローン大辞典

運航要件とは、ドローンを安全かつ適法に飛行させるために満たすべき前提条件および運航管理上のルールを指す。飛行レベルやリスク区分に応じて求められる内容は異なるが、共通して「事前の登録・申請」「機体や操縦者の資格要件」「現場での安全管理と記録義務」を備えることが基本となる。


概要

運航要件は、運航管理要件(運航ルール)と、各飛行レベルを実施するための前提条件から構成される。レベル1からレベル4までのすべての飛行に共通する義務と、レベル4飛行やレベル3.5飛行など特定の飛行形態に特有の厳格な要件とに大別される。


全飛行レベルに共通する運航管理要件

レベル1からレベル4まで、すべての飛行において共通して求められる基本的な運航ルールは次のとおりである。

  • 飛行計画の通報
    衝突防止を目的として、飛行ごとに日時、経路、高度等の情報をDIPS 2.0を通じて通報する義務がある。

  • 飛行日誌の作成
    飛行場所、飛行時間、整備状況等を飛行記録および点検・整備記録様式に記載し、機体の安全確保を図る義務がある。

  • 事故・重大インシデント報告
    人の死傷、物件の損壊、航空機との衝突などの事故や、航空機との接触のおそれ、制御不能、発火等の重大インシデントが発生した場合には、国土交通省へ報告する義務がある。

  • 救護義務
    自身が操縦するドローンにより人が負傷した場合は、直ちに飛行を中止し、負傷者の救護を行わなければならない。


レベル4飛行に特有の運航要件

有人地帯での目視外飛行にあたるレベル4飛行は、第三者の上空を飛行する高リスクな運航であるため、共通ルールに加えて厳格な要件が課される。

  • リスク評価の実施
    運航形態に応じたリスク評価を行うことが求められる。JARUSのSORA等を踏まえたガイドラインの使用が推奨されている。

  • 飛行マニュアルの作成・遵守
    リスク評価の結果に基づき、リスク軽減策を盛り込んだ飛行マニュアルを作成し、それを遵守する運航管理体制を構築する必要がある。

  • 必須の資格と認証
    第一種機体認証を受けた機体を使用し、一等無人航空機操縦士が操縦することが前提となる。また、保険への加入も確認される。


レベル3.5飛行の前提要件

2023年12月に新設されたレベル3.5飛行は、立入管理措置を撤廃し、道路や鉄道の横断を容易にする制度である。実施には次の三要件を満たす必要がある。

  • 機上カメラによる確認
    機上カメラおよび地上モニター等により、進行方向の飛行経路直下および周辺に第三者がいないことを確認できること。

  • 無人航空機操縦者技能証明の保有
    使用機体に対応した技能証明を保有し、かつ目視内飛行の限定解除を受けていること。

  • 第三者賠償責任保険への加入
    移動車両等との接触や交通障害などの不測の事態に備え、十分な補償が可能な保険に加入していること。


運航要件とは、単なる形式的な手続きではなく、安全確保のための総合的な前提条件である。事前の登録・通報、機体および操縦者の資格要件、現場での安全管理体制と記録義務をすべて満たすことが、現行制度下におけるドローン運航の基本要件となっている。

関連用語:飛行カテゴリー/第一種機体認証/一等無人航空機操縦士/飛行計画/飛行日誌/事故報告