HUB DRONE HUB

ドローン大辞典

監視体制|用語解説|ドローン大辞典

ドローンの安全運航を支える「監視体制」は、操縦者と補助者による現場での監視、デジタル技術を活用したシステム監視、そして国による制度的な監督という三層構造で運用されます。これらは、飛行中の異常検知、衝突回避、第三者の保護、そして機体や操縦者の適正管理を実現するための基盤となっています。


概要

監視体制とは、ドローンの飛行状況や周辺環境を把握し、安全を確保するための仕組み全般を指します。運航現場での人による監視から、機上カメラや運航管理システムによるデジタル監視、さらに国による機体認証制度や技能証明制度を通じた制度的な監督まで、多角的に構築されます。


運航中の監視体制

運航中の監視は、最も基本となる安全確保の仕組みです。飛行状況、機体の姿勢、周辺の第三者や障害物、気象状況などを総合的に確認し、異常の兆候を早期に捉えて対応します。

補助者による監視

目視内飛行や補助者ありの目視外飛行では、補助者を配置し、安全確認を分担します。
補助者は飛行経路全体を見渡せる位置に立ち、機体と周囲の状況を監視し、第三者への注意喚起や操縦者への助言を行います。立入管理区画を設置して第三者の侵入を確実に防げる場合には、補助者に代替する措置として認められることもあります。

目視外飛行におけるデジタル監視

レベル3.5飛行など補助者なしの目視外飛行では、監視の中心が機上カメラや自動操縦システムなどのデジタル技術になります。
機体に搭載されたカメラによって、飛行経路直下や周辺の第三者の有無をリアルタイムで確認し、操縦者は遠隔地から飛行環境とリスクを判断します。

空中衝突リスクの監視(戦術的対策)

飛行中に有人航空機または他の無人航空機を確認した場合、安全な間隔を確保するための回避措置が求められます。衝突のおそれがあると認められれば、着陸などの対応を取らなければなりません。


システムによる監視体制

ドローン運航は、人による監視だけでなく、各種システムが提供する情報と機能によっても支えられます。

運航管理システム(UASSP)

運航管理システムは、複数機体の運航状況をリアルタイムで把握し、衝突リスクや空域競合を低減する役割を果たします。
他の機体の接近アラートや有人航空機の動態情報の共有など、安全性向上に寄与する機能が整備されています。

DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)

DIPS2.0は、特定飛行時の飛行計画通報や、事故・重大インシデントの報告を行うための基盤です。
飛行経路に関連する他の無人航空機の飛行計画も確認でき、空中リスク管理を制度的に支えます。


国による制度的な監視

ドローンの安全運航は、機体・操縦者・運航体制そのものに対する国の監督によっても支えられています。

機体認証制度における監督

国は型式認証保有者や登録検査機関に対し、監査・命令・登録取り消しといった監督措置を講じます。
製造者には事故等の情報報告義務が課され、安全性に疑義がある場合は10日以内に速報を提出する必要があります。

操縦者技能証明制度の監督

技能証明は3年ごとに更新が必要です。
登録講習機関の講習内容や講師の水準についても国が監督し、必要な場合には業務停止や登録の取り消しを命じることができます。

運航リスク管理の監督

カテゴリーⅢ飛行(補助者なし第三者上空飛行)では、リスク評価や運航管理体制そのものが審査対象となり、飛行ごとに許可・承認が必要です。
飛行マニュアルには、安全管理者や補助者の役割など、体制を明確に記載することが求められます。


関連用語:監視者/補助者/立入管理区画/戦術的対策/DIPS2.0/UASSP/技能証明/機体認証/カテゴリーⅡ/カテゴリーⅢ