ドローン大辞典
UTMS|用語解説|ドローン大辞典
概要
UTMS(UAS Traffic Management System)は、ドローンの飛行計画管理、空域調整、運航状況の共有などを一元的に行う運航管理システムであり、ドローンの安全な社会実装に不可欠な基盤です。飛行の混雑増加が見込まれる将来に向け、有人機と無人機が安全に共存できる空域を構築するための仕組みとして位置づけられています。本記事では、UTMSの構成・機能・導入段階・ドローン航路との関係について、資料に基づき詳しく整理します。
UTMSの定義と目的
UTM(UAS Traffic Management)およびUTMSは、ドローンの運航管理を支える枠組みを指します。
UTM(運航管理の概念)
ドローンの飛行計画管理、飛行ログ記録、運航者登録、空域調整などの総合的な運航管理全般。UTMS(運航管理システム)
上記のUTMを実際に支えるシステム・プラットフォーム。
目的は次の通りです。
UTMSは、将来の「空の交通管制(低高度空域版)」としての役割を担います。
UTMSの構成と主要機能
2017年以降の研究開発、2020〜2021年度の全国13地域の実証実験を経て、UTMSは次の3機能で構成されます。
運航管理統合機能(FIMS)
飛行計画、気象情報、地図情報を統合
空域全体の安全監視と管理を担う中枢
運航管理機能(UASSP:UAS Service Provider)
ドローン運航者からの飛行計画を受け取り、調整・統合
運航状態の監視・アラート発信
高密度運航(複数機体による同空域利用)の安全性向上に寄与
情報提供機能(SDSP相当)
気象・地図・空域情報などを提供
運航前リスク評価を支援
実証では次が確認されています。
他の機体の運航状況がリアルタイム把握可能
接近時アラートにより安全性向上
将来的に遠隔監視体制の人員削減に寄与
UTMS導入による運航者のメリット
安全性向上
接近アラートや空域情報共有により衝突リスクを低減業務効率化
Step 1で必要だったメール調整の負担が軽減リスク管理の高度化
UTMサービスプロバイダの利用により、リスク評価・適合性確認を効率化高密度運航の実現
物流・点検など、複数機運航の事業化を後押し
UTMSは、まさに「空の交通管制システム」の役割を担い、低高度空域の安全な利活用を支える基盤として機能します。