ドローン大辞典
運航管理システム(UTM)|用語解説|ドローン大辞典
概要
運航管理システム(UTM)は、ドローンの飛行計画、位置情報、識別情報、飛行状態などをリアルタイムに共有し、空域の安全を確保するための仕組みである。
従来の航空交通管制(ATM:Air Traffic Management)が有人機を対象としているのに対し、UTMは小型無人航空機を対象とした新しい運航管理概念である。
複数のドローンが同時に飛行する環境を前提に、衝突回避、空域分離、運航制御をシステム的に行う。
目的と機能
UTMの主な目的は、ドローンの安全性と空域利用効率の両立である。
この目的を実現するために、UTMには次のような機能が求められる。
これにより、ドローンの飛行情報が可視化され、有人機との安全な空域分離が可能となる。
日本における導入状況
日本では、国土交通省が中心となって「空の産業革命に向けたロードマップ」を策定し、UTMの実証と制度設計を進めている。
DIPS2.0とFISS(飛行情報共有システム)は、UTMの前段階システムとして位置づけられており、登録・計画・通報・共有の各機能を担っている。
将来的には、これらを統合した完全なUTMネットワークを構築し、レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)を安全に運用できる環境を整えることが目標とされている。
技術構成
UTMは、複数の技術要素の組み合わせによって構築される。
これらの技術が一体となり、リアルタイムでドローン運航を監視・制御する仕組みが形成される。
実務での活用と展望
現在のUTMは、主に実証実験や限定空域での運用に活用されているが、将来的には商業物流、都市インフラ点検、災害対応など、社会的に重要な運航を支えるインフラとなる見込みである。
民間事業者によるUTMプロバイダの参入も進み、複数の運航管理システムが相互接続される「空の交通ネットワーク」の構築が期待されている。
最終的には、有人機の航空管制(ATM)と連携し、統一された空域管理が可能な体制が目指されている。