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ドローン大辞典

夜間識別灯|用語解説|ドローン大辞典

概要

夜間識別灯とは、ドローンを夜間(日没後から日出まで)または薄暮時に飛行させる際、機体の位置や姿勢を外部から正確に視認できるように点灯させる照明装置を指す。
夜間飛行は、周囲の状況把握が困難になる特定飛行(航空法第132条の86関係)に該当するため、機体には無人航空機の姿勢及び方向が正確に視認できるよう灯火を有していることが追加基準として義務付けられている。
この装置は、操縦者や補助者が機体の位置を正確に把握し、他の航空機や第三者からの衝突回避を確保する目的でも重要である。


定義と目的

夜間識別灯は、ドローンの機体に搭載される発光装置で、夜間の安全運航を支える基本的な装備である。
この照明により、操縦者は機体の向き(ヨー方向)や姿勢を把握でき、誤操作や飛行経路の逸脱を防止することができる。
また、第三者から見た場合にも、ドローンの存在を明確に認識できるため、衝突防止や安全距離の確保に寄与する。
夜間飛行は原則として目視外飛行は実施せず、灯火によって機体の向きを視認できることが運航の基本となる。


技術的要件

夜間識別灯の仕様について、航空法上に明確な型式指定は存在しないが、夜間飛行の許可・承認を得るための運航基準では、機体が「無人航空機の姿勢及び方向が正確に視認できるよう灯火を有していること」が求められる。

  • 代替措置:無人航空機の飛行範囲が照明等で十分照らされている場合は、機体への灯火の装備は必須ではない。

  • 点検:夜間識別灯の点灯確認は、プリフライトチェック(飛行前確認)の一項目として位置づけられており、点灯不良が確認された場合は夜間飛行を行うことができない。


運用と法制度

夜間識別灯の使用を伴う夜間飛行は、飛行の方法に関する承認が必要な特定飛行であり、飛行許可・承認を得たうえで運用しなければならない。

  • DIPS2.0での申請:DIPS2.0で申請する際には、夜間飛行は承認が必要な理由として選択され、夜間飛行に対応した機体の追加基準適合性を示す必要がある。

  • 操縦者の技能:操縦者には、夜間、意図した飛行経路を維持しながら飛行させることができる能力が求められる。国家資格制度(技能証明)の実地試験や訓練項目においても、夜間飛行の限定解除に必要な能力が指導対象とされている。

  • 安全対策:カテゴリーⅡ・Ⅲの飛行では、夜間識別灯の使用に加え、離着陸地点を含め、回避すべき障害物などには補助照明を配置することが、リスク軽減を図るための検討要素とされる。運航マニュアルにはこれらの安全確保措置を明記し、安全性と保障のレベル(SAIL)に適合する体制を整える必要がある。


実務上の留意点

夜間識別灯の設置位置や発光色の誤りは、操縦者自身の視認性を低下させる要因となる。
また、操縦者や運航管理者は、夜間における機体灯火の視認可能範囲を確認し、それを超えない範囲で飛行経路を明確にする必要がある。
映像撮影を行う場合には、強い光がカメラの露出制御に影響を与えることがあるため、照度や角度を適切に調整することが望ましい。


関連用語

関連用語:夜間飛行/航空法/飛行許可/プリフライトチェック/補助者/カテゴリーⅡ飛行/カテゴリーⅢ飛行/DIPS2.0/安全性と保障のレベル(SAIL)