ドローン大辞典
航空交通管制圏|用語解説|ドローン大辞典
概要
航空交通管制圏とは、航空法で定められる管制空域の一つで、航空機の離着陸が頻繁に行われる空港や飛行場、およびその周辺に設定される空域を指す。有人航空機の安全かつ円滑な運航を確保することを目的としており、ドローンの運用においては最も注意が必要な空域の一つである。
航空交通管制圏の位置づけ
航空交通管制圏は、「管制区域」に分類される空域であり、主に滑走路を有する空港や飛行場の周辺に設定される。離着陸時の航空機が低高度で集中するため、空域内の航空交通は航空交通管制機関によって厳格に管理されている。
この空域は、航空交通管制区や進入管制区と連続して設定されることが多く、特に空港直近の低高度空域を担う役割を持つ。
有人航空機に対するルール
航空交通管制圏内では、計器飛行方式(IFR)で飛行する航空機だけでなく、有視界飛行方式(VFR)で飛行する航空機も含め、すべての航空機が航空交通管制機関と無線連絡を行い、指示に従って飛行することが義務付けられている。
具体的には、以下のような事項が管制対象となる。
離着陸の順序
飛行経路や高度
進入・離脱のタイミング
これにより、空港周辺の空域で航空機同士の衝突や混乱が生じないよう管理されている。
ドローンに対する規制
航空交通管制圏は、ドローンの運航においては原則として飛行が禁止される空域に該当する。
飛行禁止空域への該当
航空交通管制圏は、航空法における「空港等周辺の空域」に含まれる。そのため、100g以上のドローンを飛行させることは原則禁止されており、飛行を行う場合には国土交通大臣による飛行許可が必要となる。模型航空機も対象
重量が100g未満の模型航空機であっても、航空交通管制圏内での飛行は禁止されている。機体重量による例外は認められていない。高リスク空域としての扱い
この空域では低高度を有人航空機が頻繁に飛行するため、ドローン運航における空中リスクは極めて高いと評価される。レベル4飛行や高度なリスク評価を行う場合でも、原則として回避すべき空域とされる。
設定される場所の例
航空交通管制圏は、主要な民間空港だけでなく、防衛省が管轄する飛行場にも広く設定されている。自衛隊基地周辺では、民間空港と同様に厳格な空域管理が行われており、事前調整なしでのドローン飛行は認められない。
これらの空域で飛行を計画する場合、国土交通省への許可申請に加え、防衛省や管轄する管制機関との調整が必要となる場合がある。
運航上の注意点
航空交通管制圏に該当するかどうかは、ドローンの飛行計画における最初の確認事項の一つである。該当空域であるにもかかわらず無許可で飛行した場合、航空法違反となり、厳しい行政処分や罰則の対象となる。
そのため、飛行場所の空域確認、空港制限表面図の確認、DIPS2.0での飛行許可・承認の要否確認を含め、慎重な事前調査が不可欠である。