ドローン大辞典
行政処分|用語解説|ドローン大辞典
概要
行政処分は、無人航空機の運航における安全性を確保するために、操縦者の技能証明や登録機関、認証保有者に対して国が実施する措置である。法令違反や重大な過失が確認された場合、技能証明の取消しや業務停止命令などが行われ、無人航空機制度全体の信頼性維持を目的としている。
操縦者に対する行政処分
無人航空機操縦者技能証明(操縦ライセンス)取得者が安全基準に反する行為や状態に該当した場合、国土交通大臣は技能証明の拒否・保留・取消しなどの行政処分を適用できる。
主な対象事由
身体適性の欠如
てんかん・認知症など、無人航空機の飛行に支障を及ぼすおそれがある病気。中毒症状
アルコール・大麻・覚せい剤等の中毒者。法令違反
航空法その他の関係法令に違反した場合。非行または重大な過失
無人航空機の飛行に関する行為に重大な過失がある場合。
処分を受けた者は、一定期間、技能証明の申請ができなくなる。
行政処分が適用されないケース
予期せぬ機体故障など、非行・重大な過失が認められない場合は、行政処分の対象外となる。
登録機関・認証保有者に対する行政処分
無人航空機制度の品質確保のため、登録検査機関・登録講習機関・機体認証および型式認証保有者に対しても行政処分が行われる。
登録検査機関への措置
適合命令
業務改善命令/業務停止命令
登録取消し
登録講習機関への措置
適合命令(基準不適合時)
講習事務改善命令(講習の未実施または不適切な実施)
登録取消し、または講習事務の停止(全部または一部)
機体認証・型式認証保有者への措置
設計・製造過程の変更命令
型式認証の取消し
整備命令
機体認証の効力停止または期間短縮
これらの措置は、機体の安全性確保と制度信頼性維持を目的とする。
事故発生時の責任区分
行政処分とは別に、事故内容に応じて操縦者が負う責任は以下の通り。
刑事責任
衝突や墜落により死傷者が発生した場合、「業務上過失致死傷」などが適用される場合がある。民事責任
損害賠償責任を負う場合がある。
行政処分は、安全基準逸脱に対する行政上の措置であり、刑事・民事責任と並行して発生しうる。
関連用語:技能証明/国土交通大臣/登録講習機関/機体認証/型式認証/航空法/事故・重大インシデント/非行/飛行許可/整備命令/機体認証制度