ドローン大辞典
身体検査|用語解説|ドローン大辞典
概要
身体検査とは、無人航空機操縦者技能証明の取得および更新に際して、操縦者が安全に業務を遂行できる身体的・精神的状態にあるかを確認するための検査である。視力・色覚・聴力・運動能力などの身体適性を評価し、無人航空機の安全な飛行に支障が生じないことを担保する役割を持つ。技能証明制度における重要な要件であり、更新時にも再確認が求められる。
技能証明における身体検査の位置付け
無人航空機操縦者技能証明は、無人航空機を安全に飛行させるために必要な知識・能力を国が確認する制度であり、取得にあたっては学科試験、実地試験と並び身体検査への合格が求められる。
身体検査の目的
視力、色覚、聴力、運動能力など、運航に支障となる可能性のある身体上の問題がないかを確認する。実施者
検査は指定試験機関により実施され、技能証明の取得プロセスに組み込まれている。
身体検査は、操縦者自身の身体的能力だけでなく、周囲の第三者の安全を確保するための制度的要件として位置付けられている。
身体適性に関する基準と拒否・取消しの可能性
以下に該当する場合、技能証明が拒否または保留される可能性がある。
無人航空機の飛行に支障となる病気(例:てんかん、認知症)
アルコール、大麻、覚せい剤などの中毒者
技能証明取得後に該当事由が判明した場合も取り消し等の処分が行われる
ただし、身体基準に満たない場合であっても、安全が確保できると判断されれば条件付きで技能証明を付与できる。
条件付き付与の例
眼鏡・コンタクトレンズ着用
補聴器の使用
その他、操縦に必要な補助機器の使用
条件付き技能証明を受けた者は、付された条件を遵守して飛行を行う義務がある。
技能証明更新時の身体適性確認
無人航空機操縦者技能証明の有効期間は3年間であり、更新時には次の要件を満たす必要がある。
身体適性基準を満たしていること
登録更新講習機関が実施する無人航空機更新講習を修了していること
更新講習は、有効期間満了前6か月以内に受講でき、更新申請日は講習修了日の3か月以内でなければならない。
身体適性は初回取得時だけでなく、継続的に安全運航を行うための要件として定期的に確認される。
身体適性の運用適性(OSO#17)と安全管理
操縦者が医学的に適しているだけでなく、日々の運用においても安全に従事できる状態にあることが求められる。これは安全確保措置の一つである「運用適性(OSO#17)」として定義される。
運用適性に含まれる要素
疲労やストレスの管理
勤務時間、休憩・休息時間
指揮系統と引継ぎ手順の適正化
状況認識を維持できる精神状態の確保
身体が健康でも、疲労や心理状態の悪化はヒューマンエラーを招くため、運航者には運用体制の適正化が求められる。
安全性の水準(高)
保証の水準(高)
第三者による医学的適性の検証
FRMS運用の第三者確認・モニタリング
運用適性は、操縦者個人の状態だけでなく、組織としての運航管理体制の成熟度を示す要素として扱われる。
関連用語:技能証明/無人航空機操縦士/登録更新講習機関/OSO/疲労リスク管理システム/カテゴリーⅡ/カテゴリーⅢ/飛行マニュアル/安全確保措置/航空局