ドローン大辞典
点検整備記録|用語解説|ドローン大辞典
概要
点検整備記録は、ドローンの安全性を継続的に維持するために、定期的な点検・整備の内容と理由を記録する必須文書であり、飛行日誌を構成する重要な要素である。機体の健全性を証明する基礎資料として、各種申請・認証や高度な運航審査でも活用される。
点検整備記録の義務と目的
点検整備記録は、「無人航空機の飛行日誌の取扱要領」に基づき、定期的な点検・整備を実施した際に作成し、適切に管理する義務がある。
目的は以下の通り
機体で実施した全ての整備と、その実施理由(欠陥対応・誤動作修正・変更・定期整備など)を記録する
飛行の安全性を維持するための継続的な証拠となる
承認機関・監査等で提示が求められる場合に備え、正確な履歴を保持する
特定飛行では、飛行日誌に「飛行記録」「日常点検記録」とあわせて点検整備記録を記載することが義務付けられている。
点検整備記録の具体的な活用場面
機体の改造記録の証明
機能・性能に関する基準適合確認書(様式2など)を提出する際
機体に改造を施している場合、その証明として点検整備記録の写しを添付できる
変更内容の根拠資料として扱われ、審査の明確性を高める
機体認証の更新検査
第二種機体認証の更新時、適切に整備された記録が作成されていれば
現状検査の一部(実地検査)が省略される可能性がある
日頃の記録管理が手続きの負担減につながる
高度な運航に必要な整備体制
カテゴリーⅢ飛行など高リスク運航では、整備担当者が以下を備えた整備手順書に基づき作業することが必要となる。
記録
指示
ツール
材料
コンポーネント
欠陥延期の判断基準
整備記録には「整備を実施できる担当者のリスト」を最新状態で保持することが求められる。
整備記録とその他の点検との関係
点検整備記録は、以下の点検結果を基礎として蓄積される。
日常点検
飛行前後のシステムチェック
製造者の取扱説明書に基づく日常点検項目
結果は日常点検記録として飛行日誌に記載
飛行前点検・飛行後点検
飛行前:機体が飛行に支障がないことを確認
飛行後:飛行による摩耗や損傷を確認し、次回飛行に備える
これらの確認内容が、のちの整備判断や記録の基礎になる。
定期点検・特別点検
定期点検(例:20時間飛行毎)
ドローン航路での機材・通信設備の定期整備
事故・異常発生時の特別点検
これらすべての結果が点検整備記録として管理される。
整備記録は、ドローンの安全性を裏付ける「公式な履歴書」であり、運航者の信頼性と管理能力を示す根拠資料となる。