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ドローン大辞典

スロットル|用語解説|ドローン大辞典

概要

スロットル(Throttle)とは、ドローンの上昇・下降に関わる推力を調整する操作または制御量を指す。
プロポ操作においては、機体全体のモーター出力を増減し、高度の上昇・下降やホバリング維持を行うための基本的な制御軸である。
航空法にスロットル操作そのものの規定は存在しないが、高度維持や安定飛行の基礎となるため、安全運航の観点から重要なパラメータとされる。
固定翼機ではエンジン出力を調整する「スロットルレバー」が該当し、マルチローターではモーター回転数の総量としてその概念が転用されている。


定義と役割

スロットルは、ドローンの垂直方向の推力を制御する操作であり、次の動作を司る。

  • 上昇

  • 下降

  • ホバリング維持

  • 高度変更を伴う飛行動作全般

スロットルはロール・ピッチ・ヨーとは異なり、姿勢ではなく高度(Z軸方向の運動)を直接制御する点が特徴である。


プロポ操作との関係

一般的なMode 2設定では、スロットルは左スティック上下に割り当てられる。

  • 左スティック上:推力増加 → 上昇

  • 左スティック下:推力減少 → 下降

  • 左スティック中央付近:適正推力 → ホバリング

多くのドローンでは、ホバリングに必要な推力をフライトコントローラーが自動計算して補正するため、スロットル操作は滑らかに機体の高度変更ができるよう調整されている。


スロットル制御の仕組み

マルチロータードローンでは、すべてのモーターの出力を同時に増減することで、垂直方向の推力が変化する。

基本的な動作原理:

  • 全モーター出力を増加 → 上昇

  • 全モーター出力を減少 → 下降

  • 適正値で維持 → ホバリング

ホバリング中は、IMU(ジャイロ・加速度センサー)および高度センサー(気圧計・下方ビジョンシステム)が機体の微小な姿勢変化や高度変化を検知し、フライトコントローラーが自動的に補正している。


実務上の留意点

  • 強風時はスロットル値が大きく変動し、バッテリー消費が増える。

  • 空撮では急激なスロットル操作により高度変化が発生し、映像の安定性に影響する。

  • プロペラやモーターの不具合は推力の不均衡につながり、ホバリング安定性を損なうため、飛行前点検が重要。

  • 自律飛行時は、経路設計で急峻な高度変更を避け、スムーズに上昇・下降できる設定が望ましい。


関連用語:ピッチ/ロール/ヨー/エレベーター/フライトコントローラー/IMU/RTH/フェールセーフ機能/高度維持機能/カテゴリーⅡ/カテゴリーⅢ/航空法