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ドローン大辞典

帯域幅|用語解説|ドローン大辞典

概要

帯域幅とは、ドローンの通信において使用される周波数帯域(バンド)の広がりや容量を指し、操縦信号(C2リンク)やテレメトリ、画像伝送の品質と安定性を左右する重要な要素である。用途や運用環境に応じて適切な帯域を選択することが、安全な運航の前提となる。


ISM帯域(2.4GHz帯など)

現在、最も広く利用されているのが、2.4GHz帯をはじめとするISM(Industrial Scientific and Medical)帯域である。

メリットとして、無線局免許や無線従事者資格が不要であり、誰でも手軽に利用できる点が挙げられる。このため、一般的なホビー用途や小型機の多くで採用されている。

一方で、多数の機器が同一帯域を共用するため、Wi-Fiなどとの電波干渉が発生しやすく、通信遅延や通信途絶の原因となる。また、大容量の映像データを送信する際には、制御信号に影響を与える場合もある。都市部など電気的雑音の多い環境では、見通しが確保されていても通信距離が1km未満となる場合がある。


産業用画像伝送専用バンド

混信の課題を回避するため、日本ではドローンやロボットの画像伝送専用として、5.7GHz帯や2.4GHz帯の一部が割り当てられている。

専用帯域を利用することで、都市部における電波干渉の影響を受けにくくなり、見通し環境下では120〜130ms程度の低遅延で、5〜8km程度の長距離伝送やHD映像の安定した伝送が可能となる。

ただし、これらの帯域を利用するためには、第三級陸上特殊無線技士以上の資格および無線局の開局手続きが必要であり、利用者間での運用調整も求められる。


携帯電話通信網(LTE/5G)

従来の無線通信では、見通し外での通信断絶や通信距離の限界が課題であった。これに対し、携帯電話通信網(800MHz帯、900MHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯など)の活用が進んでいる。

携帯電話網は広範囲にサービスエリアが整備されており、高速かつ大容量のデータ通信が可能であるため、長距離飛行や目視外飛行において有効な手段となる。物流やインフラ点検など、今後の高度な運航において不可欠な通信基盤とされている。


その他の周波数帯

用途や目的に応じて、以下のような帯域も利用される。

  • 73MHz帯
    近距離のラジコン操縦用途

  • 920MHz帯
    テレメトリ(機体情報)の送信

  • 169MHz帯
    画像伝送のバックアップ回線

また、レベル4飛行など高度な運航では、C2リンクの信頼性確保のため、5030〜5091MHzなど航空移動サービスに割り当てられた帯域の利用が求められる場合がある。この場合、国際通信連合(ITU)の割り当てや各国の規定に従い、必要な承認を得る必要がある。


関連用語:C2リンク/通信遅延/電波干渉/無線通信