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ドローン大辞典

制限表面|用語解説|ドローン大辞典

概要

制限表面は、航空機が空港等で安全に離着陸できるよう、空港周辺の空域に設定される障害物のない状態を維持すべき空間を示す境界面である。ドローンの飛行では、この制限表面を超える高さは原則として飛行禁止とされ、飛行させる場合には空港事務所長等の許可が必要となる。制限表面には複数の種類があり、空港の規模や運航方式に応じて設定範囲が異なる。


すべての空港に設定される制限表面

制限表面は、一般に空港から約6km以内の範囲で設定され、航空機の離着陸に支障がない空域を確保する目的で構成される。

進入表面

航空機の着陸最終段階や離陸直後の安全を確保するための面で、滑走路端から外側に向かって斜め上に広がる。障害物の影響を避けるため、最も重要な表面の一つとされる。

転移表面

進入経路から側方へ逸れる場合などに備え、滑走路や進入表面の側面から外側に向けて斜め上に広がる面である。側方の安全空域を確保する役割を持つ。

水平表面

空港周辺での旋回飛行などに必要な空域を確保するため、標点から高さ45mの水平面として円盤状に設定される。空港上空の基本的な安全空間を形成する。


主要空港に追加される制限表面

航空機の大型化・高速化が進む主要な空港(国際空港、政令空港など)では、より広範囲の安全空域を確保するため追加の表面が設定される。設定範囲は空港から最大約24kmに及ぶ。

円錐表面

水平表面の外側に接続するすり鉢状の面で、大型航空機が旋回する際の安全空域を確保する。

外側水平表面

円錐表面の外側に広がる水平な面で、着陸進入前の経路全体の安全確保に用いられる。

延長進入表面

進入表面のさらに外側に設定される面で、精密進入方式による航空機が最終進入を行うための安全空域を確保する。

政令空港には釧路、函館、仙台、大阪国際、松山、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇が含まれる。


特定空港における飛行禁止空域の拡大

通常は制限表面の「上側」に出なければドローンの飛行許可は不要である。しかし、航空機運航量が多く安全確保が特に重要な空港では規制が強化されている。

対象空港:
新千歳、成田国際、東京国際(羽田)、中部国際、関西国際、大阪国際(伊丹)、福岡、那覇

これらの空港では、進入表面や転移表面の「下」の空域、および空港敷地の上空も飛行禁止空域となり、高度条件にかかわらず空港事務所の許可が必要となる。


飛行可能高度の確認方法

飛行予定地が制限表面のどの位置に該当するか、あるいは最大何mまで飛行可能かは、以下の方法で確認する。

  • 国土地理院が提供する地理院地図で制限表面図を確認する

  • 管轄する空港事務所に問い合わせ、制限高さ(飛行可能高度)を確認する

ドローンを安全に運航するためには、空港周辺の制限表面との関係を正確に把握することが不可欠である。


関連用語:空港等周辺の空域/飛行禁止空域/進入表面/転移表面/水平表面/円錐表面/空港制限表面図/飛行許可/空域管理/DIPS2.0