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ドローン大辞典

NDVI|用語解説|ドローン大辞典

概要

NDVIとは、植物の量や活性度(生育状況)を数値として表す指標であり、ドローンや人工衛星で取得したマルチスペクトルデータを用いて算出される。肉眼やRGB画像では判別しにくい生育ムラやストレス状態を可視化できる点が特徴で、スマート農業における基礎的な解析指標として広く利用されている。


NDVIとは

NDVIは、植物の葉が赤色光を吸収し、近赤外線を強く反射するという分光反射特性を利用して算出される指標である。
計算式は以下の通りである。

NDVI = (NIR − R) / (NIR + R)

  • NIR:近赤外域の反射率

  • R:赤色光の反射率

理論上の値の範囲は -1 から 1 の間であり、値が大きいほど植生量が多い、または生育状態が良好であると解釈される。一方、値が低い場合は、植生が少ない、もしくは生育が不良である可能性を示す。


農業・ドローン運用における活用

NDVIは、通常の可視画像では把握しにくい作物の状態を定量的に評価できる点に強みがある。

  • 生育ムラの可視化
    圃場全体をNDVIマップとして色分け表示することで、生育が良い場所と悪い場所を一目で把握できる。これにより、圃場内の不均一な生育状況を効率的に確認できる。

  • 時系列モニタリング
    田植えから収穫までの期間に複数回NDVIを取得することで、作物の成長過程を時系列で追跡できる。資料では、4月から7月にかけてNDVIが低い状態から高い状態へ推移していく様子が示されている。

  • 草丈との関係
    水稲を対象とした実験では、草丈とNDVIの値との間に一定の相関関係が確認されている。資料では、近赤外画像のDN値と草丈の間に決定係数R2がおよそ0.7程度の相関が見られたと報告されている。ただし、背景の水面反射などの影響を受けるため、精度向上には補正処理が重要となる。


衛星データとドローンの使い分け

NDVIはドローンだけでなく、人工衛星データからも取得できる指標であり、両者を組み合わせることで効率的な運用が可能となる。

  • 衛星画像の利用
    人工衛星は広範囲を一度に観測できるため、多数の圃場の中から生育ムラが大きい圃場を抽出するためのスクリーニング用途に適している。

  • ドローン画像の利用
    衛星データで課題がありそうな圃場を特定した後、その圃場のみをドローンで高解像度撮影し、詳細なNDVIマップを作成する。これにより、ピンポイントでの可変施肥や管理計画の立案に活用できる。


位置づけ

NDVIは、作物の健康状態を数値として把握するための基本指標であり、スマート農業における生育診断、施肥量の最適化、作業効率化を支える中核的なデータとして利用されている。


関連用語:マルチスペクトルカメラ/近赤外(NIR)/RGB/可変施肥/ドローン農業