HUB DRONE HUB

ドローン大辞典

オルソ画像|用語解説|ドローン大辞典

概要

オルソ画像とは、ドローンなどで撮影した空中写真に含まれる「歪み」を補正し、地図と同じように真上から見た正しい位置・寸法で表示されるように変換した正射投影画像である。地形の起伏やカメラの傾きによるズレを標高データ等で補正することで、距離や面積を精度よく測定でき、GIS解析や災害調査、農業など多様な分野で活用される。


オルソ画像とは

通常の航空写真は中心投影で撮影されるため、対象物までの距離やカメラ角度の影響で像が歪む。特に高い建物や急峻な地形では倒れ込みが生じ、写真上の位置が実際の地形と一致しない。
オルソ画像は、撮影時のカメラ姿勢や地表の高さを用いてこうした歪みを補正し、真上視点で整形した正射投影の画像である。地図と同等の空間精度を持つ点が最も大きな特徴となる。


オルソ画像の特徴

  • 正確な計測が可能
    歪みが補正されているため、画像上で距離・面積などを正確に測れる。

  • 位置情報の付与と重ね合わせ
    ドローンの位置情報などを付与でき、GISソフトで地図データや図面(shp等)と重ね合わせた解析が可能。

  • シームレスな合成
    多数の空中写真を連結し、色調を調整したオルソモザイクとして広域データを作成できる。


作成の仕組みと手順

  1. 写真の撮影
    高いラップ率(重なり)を確保して空撮し、隣接画像の特徴点が十分に一致する状態をつくる。

  2. 三次元形状の復元(SfM処理)
    特徴点の抽出と対応付けにより、カメラの位置・姿勢と対象物の三次元形状を推定する。

  3. DSM/DEMの利用
    地表面の高さを表すDEMや、建物・樹木の高さを含むDSMを使い、画像上の画素を正しい位置へ再配置することで正射投影画像が生成される。


注意点:写真地図としての限界

オルソ画像の精度は、補正に使用する標高データに依存する。

  • 倒れ込みの残存
    DEMのみで補正した場合、建物や樹木の高さを考慮しないため、それらが写真外側へ倒れ込むように見えることがある。

  • 精密オルソ
    DSMを用いることで地物の高さも補正でき、倒れ込みの少ない精密なオルソ画像を作成できる。


主な活用事例

  • 地籍調査・測量
    公図や現況図と重ね合わせて筆界の推定や確認に利用される。

  • 災害状況把握
    被災前後の状況比較や、被害範囲の平面図作成に活用される。

  • 農業
    圃場の不陸(凹凸)把握や作物の生育状況の評価に利用される。

オルソ画像は、撮影写真を「地図」として扱えるように整形した基礎データであり、土木・防災・農業などの現場で欠かせない役割を果たしている。


関連用語:SfM/MVS/DEM/DSM/点群データ/ジオリファレンス/RTK/PPK