ドローン大辞典
反トルク|用語解説|ドローン大辞典
概要
反トルク(Anti-Torque)は、回転翼航空機がプロペラ(ローター)を回転させた際に必ず発生する逆方向の力であり、ドローン(マルチコプター)やヘリコプターの安定飛行を支える基礎原理です。反トルクが適切に相殺されなければ、機体が意図せず回転し続け、姿勢制御が不可能となるため、安全運航において極めて重要な概念です。本記事では、反トルクの発生原理、マルチローターとヘリコプターにおける相殺方法、姿勢制御との関係について詳しく解説します。
反トルクの発生原理
プロペラを回転させるためには、モーターやエンジンがローターに対して回転力(トルク)を加えます。このとき、作用・反作用の法則により、原動機には逆方向へ回転しようとする力(反トルク)が発生します。
プロペラが時計回りに回る → 機体には反時計回りの力が働く
プロペラが反時計回りに回る → 機体には時計回りの力が働く
この反トルクが適切に打ち消されない場合、機体全体が回転方向と逆向きに回ろうとし、飛行が不安定になります。
トルクと姿勢制御の関係
反トルクは単に「相殺すべき力」というだけでなく、姿勢制御そのものにも関わる重要な要素です。
モーター回転数の増減 → 推力・トルクが変化
ヨー操作では、左右の回転方向のローター回転数を変化させ、意図的に反トルクバランスを崩すことで機体を旋回させます。
このように、反トルクの制御は、安定ホバリングから滑らかな旋回操作まで、すべての飛行挙動を支える基礎技術となっています。
関連用語:反トルク/マルチローター/テールローター/ESC/ヨー/ピッチ/ロール/姿勢制御/フライトコントローラー/推力