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ドローン大辞典

乙1区域|用語解説|ドローン大辞典

概要

乙1区域とは、地籍調査における精度区分の一つで、主に里山や農村部に該当する地域を指す。道路や集落、耕作地などの人工地物と山林が混在し、土地利用が比較的複雑であることから、一定水準以上の測量精度が求められる区域であり、近年はドローンを活用した航測法の導入が進められている。


乙1区域の定義と地域特性

地籍調査では、土地の利用状況や地価、都市化の度合いなどに応じて、精度区分として甲区域、乙区域、丙区域が設定されている。乙1区域は、乙区域の中でも比較的人工地物が多く、詳細な調査が必要なエリアである。

乙1区域は、里山・農村部に該当し、次のような特徴を持つ。

  • 道路、集落、耕作地、農業施設用地などの人工地物が多い

  • 田・畑、宅地、墓地、境内地、山林など多様な地目が混在している

  • 山村部(乙2区域、乙3区域)と比べて地形や区画形状が複雑である

  • 耕作放棄地など、草木が繁茂して地表面の視認が困難な場所を含む

このように、乙1区域は都市部ほど密集していない一方で、単純な山林地域よりも権利関係や地形が複雑である中間的な性格を持つ。


航測法と乙1区域の関係

従来、航空機やドローンを用いた航測法による地籍調査は、主に精度要求が比較的緩やかな乙2区域や乙3区域で利用されてきた。しかし、ドローン測量技術の高精度化に伴い、令和6年の制度改正により、乙1区域でもドローンを用いた航測法の適用が可能となった。

導入の背景として、以下の点が挙げられる。

  • 急傾斜地や藪が多く、地上測量では安全面や作業負担が大きい

  • 従来の有人航空測量では、乙1区域に必要な詳細形状の把握が困難であった

  • ドローンの低高度飛行と高解像度撮影により、要求精度を満たせるようになった


乙1区域におけるドローン測量の要件

乙1区域でドローンを用いた航測法を適用する場合、一定の条件と手法の使い分けが求められる。

地上画素寸法については、地表の形状や境界を明瞭に判読するため、0.02m(2cm)以内が基準とされている。

また、現地条件に応じて計測手法を選択することが重要である。

  • ドローン空中写真測量
    道路や水路など、上空からの見通しが良好な場所に適しており、境界判読用のオルソ画像作成に有効である。

  • ドローンレーザ測量
    耕作放棄地や山林など、植生が繁茂して写真では地面が確認できない場所において、地表面の微地形を把握するために用いられる。


精度管理の考え方

乙1区域でドローン測量を行う際の空中三角測量に関する精度管理の目安として、次のような基準が示されている。

  • 標定点の残差は標準偏差0.12m以内

  • 結合点(タイポイント)の較差は標準偏差0.18m以内

これらの基準を満たすことで、乙1区域に求められる筆界推定や面積算定の精度を確保することが可能となる。


乙1区域の位置づけ

乙1区域は、山奥ほど単純ではなく、都市部ほど密集していない地域であり、地籍調査においては調査難易度が高い区分の一つとされる。ドローンやレーザ測量といった新技術を適切に組み合わせることで、安全性と効率性を確保しつつ、詳細で信頼性の高い調査を行うことが求められている。


関連用語:地籍調査/航測法/ドローン測量/地上画素寸法/微地形表現図/レーザ測量