ドローン大辞典
ポストプロセッシング|用語解説|ドローン大辞典
概要
ポストプロセッシングとは、現地で取得した観測データを持ち帰り、事務所などで時間をかけて解析し、高精度な結果を得るための後処理手法である。GNSS測量、PPP研究、ドローン測量など幅広い分野で活用され、リアルタイム処理では得にくい精度や詳細解析を可能にする重要な技術となっている。
ポストプロセッシングとは
ポストプロセッシングは、観測後のデータを用いて精密な解析を行う後処理プロセス全般を指す。現場環境に左右されず高精度な結果を得られるため、測量・防災研究・ドローン運用の各分野で欠かせない。
主な特徴は次のとおり。
現場ではデータ取得のみを行い、詳細解析は後で実施
解析時間を確保できるため、高精度な位置決定や誤差評価が可能
ネットワーク型RTKが利用できない環境でも有効
リアルタイム処理が困難な状況や、厳密な精度が求められる場面で特に効果を発揮する。
GNSS測量における基準局の設置
D-RTK2などの基準局を既知点以外に設置する際、ポストプロセッシングが用いられる。
手法
現場で小型GNSS受信機などを用いて一定時間観測し、電子基準点のデータと組み合わせて後処理解析を行う。得られる成果
任意の設置場所でも高精度な位置座標を確定でき、通信圏外でも精度の高い基準局を運用可能となる。利用シーン
山間部や携帯電波が届きにくいエリアでのドローン測量・RTK運用など。
ポストプロセッシングは、オフライン環境でも正確な基準局構築を可能にする手段として重要である。
PPP測位(精密単独測位)の研究開発プロセス
PPP-RTK開発の過程では、リアルタイム処理の前段階としてポストプロセッシングが導入されている。
開発ステップ
まずは後処理解析システム(PPP後処理キネマティック)が構築され、精度検証や調整が行われた。後処理を使う理由
リアルタイムよりも評価が容易であり、誤差モデルの確認やチューニングに適している。活用例
過去の地震データ(熊本地震など)を後処理で詳細に解析し、リアルタイムでは困難な前震の分離解析が可能になった。
研究開発におけるポストプロセッシングは、高精度化の基礎検証として不可欠な工程となっている。
ドローン測量での利用
ドローンを用いた空中写真測量でも、ポストプロセッシングは広く活用されている。
PPK測位
RTKのリアルタイム補正とは異なり、GNSSログを後処理し高精度な軌跡を再構築する手法。標定点を省略できる場合もあり、実務で多用される。SfM処理
撮影画像を専用ソフトで解析し、点群やオルソ画像を生成する工程も後処理プロセスに含まれる。
データ量が多く高負荷な処理のため、通常はオフィス環境で実行される。
ドローン測量における精密データ生成は、ほぼすべてがポストプロセッシングを前提に構築されていると言える。
関連用語:RTK測位/PPK測位/PPP測位/PPP-RTK/電子基準点/D-RTK2/SfM/GNSS/測量/DIPS2.0