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ドローン大辞典

谷間風|用語解説|ドローン大辞典

概要

谷間風とは、主に都市部において高層ビルや大型建築物の間を風が吹き抜けることで発生する、ビル風の一種を指す用語である。一方で、山岳地帯の気象現象として「谷風(たにかぜ)」という別の意味を持つ用語も存在するため、ドローン運航においては両者を明確に区別して理解する必要がある。


ビル風としての谷間風

都市部における谷間風は、ドローンの運航において特に注意が求められる現象である。

谷間風とは、高層ビルや大きな建物が近接して立ち並ぶ環境において、建物と建物の間を通過する風が加速することで生じる局地的な強風を指す。風の通り道が狭くなることで流速が増大する現象であり、流体力学的にはベンチュリ効果として説明される。

資料上では、谷間風はビル風の分類の一つとして位置づけられており、剥離流、吹き降ろし、逆流、街路風と並ぶ代表的な形態の一つとされている。

都市部で谷間風が発生すると、建物の隙間に入った瞬間に風速が急激に増し、ドローンが横方向に流されたり、姿勢を大きく乱されたりするリスクが高まる。このため、ビル間の狭い空間での飛行は、特に慎重な判断が必要とされる。


山岳地帯における谷風(たにかぜ)

一方、山岳地帯で用いられる「谷風」は、都市部の谷間風とは性質が異なる自然気象現象である。

山岳地帯における谷風は、「山谷風」と総称される局地風の一つであり、昼間に発生する。日射によって山の斜面が暖められると、斜面付近の空気が軽くなって上昇し、その結果、谷底から山頂方向へ向かって空気が流れる。この吹き上げの風が谷風である。

谷風は、夜間に山から谷へ吹き下ろす「山風」と対をなす現象であり、時間帯によって風向が逆転する点が特徴である。


ドローン運航における注意点

ドローン運航において「谷間風」という用語が使われる場合、一般的には都市部のビルとビルの間で加速するビル風を指すことが多い。この環境では、風速の急変や乱流により、機体の制御が困難になるおそれがある。

一方、山間部では昼間に谷から山へ向かう吹き上げの風として谷風が現れるため、上昇気流や地形に沿った風の流れを考慮した飛行計画が求められる。


関連用語:ビル風/山風/下降気流/気象/局地風