ドローン大辞典
シャッタースピード|用語解説|ドローン大辞典
概要
シャッタースピードとは、カメラのイメージセンサーに光を当てる時間の長さを表す数値である。ドローンの撮影において、露出(明るさ)を決定する3要素(ISO感度、絞り、シャッタースピード)の一つであり、動画と静止画で設定の目的や基準が大きく異なる。
シャッタースピードの基本原理
シャッタースピードは通常、「1/1000秒」や「1/60秒」といった秒数で表される。この数値が変化することで、映像の明るさと被写体の写り方が変化する。
シャッタースピードが速い場合(例:1/2000秒) 光を取り込む時間が短くなるため、映像は暗くなる。高速で動く被写体でも、ブレずに静止した瞬間を切り取ることができる。
シャッタースピードが遅い場合(例:1/30秒) 光を取り込む時間が長くなるため、映像は明るくなる。動く被写体には軌跡(ブレ)が残り、流れるような表現になる。
動画撮影における役割(180度ルール)
ドローンによる動画撮影では、シャッタースピードをフレームレート(fps)に応じて固定するのが一般的である。これを「180度ルール」と呼ぶ。
180度ルール(180度シャッター) 自然な映像表現を得るために、シャッタースピードを「フレームレートの2倍の逆数」に設定するという原則。
24fpsの場合:1/50秒(1/48秒に近い値)
30fpsの場合:1/60秒
60fpsの場合:1/120秒
モーションブラーの重要性 動画は静止画の連続であるため、1コマずつがあまりに鮮明すぎると、再生時にパラパラとした不自然な動き(スタッカート現象)に見える。適度なシャッタースピードで被写体にわずかな「ブレ(モーションブラー)」を生じさせることで、人間の目の残像感に近い、滑らかな映像を作り出すことができる。
晴天時の空撮では、180度ルールを守ろうとすると光量が多すぎて露出オーバー(白飛び)になることが多いため、NDフィルター(減光フィルター)を装着して光量を調整する必要がある。
静止画(写真)撮影における役割
静止画撮影では、表現したい意図によってシャッタースピードを使い分ける。
被写体ブレの防止(高速シャッター) 飛行中のドローンは常に微細な振動や風の影響を受けている。そのため、鮮明な写真を撮るにはシャッタースピードを速く設定する必要がある。測量用撮影など、ブレが許されない用途では1/1000秒以上が推奨される場合もある。
長時間露光(低速シャッター) 夜景撮影において、車のライトの光跡(レーザービーム)や、水面の滑らかさを表現する場合に使用される。ドローンは空中でホバリングする必要があるため、風のない安定した環境で、三脚モードなどを活用して機体の揺れを極限まで抑える技術が求められる。
関連用語: NDフィルター/ISO感度/絞り/フレームレート/露出/180度ルール/モーションブラー/白飛び/ジンバル/ジェロ現象